いきもの日記【3】“かわいくなくなった”いきものをどうするか
同日午後5時。
帰宅すると、いきものの大きさが2倍くらいになっていた。
周りには、昨日の3倍くらいのうん◯が落ちている。
そして食事をしていた。
ギャーーー!!!
そう叫んでしまいそうになった。
ほんの数日前までかわいいと思っていたいきものの姿は、もうなかった。
これはもう、立派な”いもむし”だ。
いきものには申し訳ないが、
私は気持ち悪いと思ってしまった。
さぁ、
ここからが問題だ。
このまま飼うか、それとも捨てるか。
このまま飼っていたら、いつか部屋の中に紛れこんでしまうかもしれない。
(今は花瓶のガーベラの上から動かないため、虫かごには入れていない)
捨ててしまおうか?
でも、そこにブレーキが生じた。
一度飼うと決めたいきものは、
最期まで面倒を見なければならない。
昨今では、ヒトが飼えなくなって捨てた生き物が問題となっている。
イヌやネコ、池のミドリガメなどがそうだろう。
小さいときは「かわいい」と思えても、成長するうちにかわいさがなくなり、食費がかさみ、排泄物の片付けがめんどうになってくる。
結果、ヒトはいきものを飼うことを放棄してしまう。
私はそれは避けたかった。
私のいきものなんてちっぽけなものだし、捨てたところですぐに小鳥に食べられてしまうかもしれない。
しかし、
「かわいくない」
「大きくなりすぎた」
という理由で飼育放棄するのは違うと思った。
私のいきものは、時間が経つにつれて食べるスピードが上がっている。
昨日は休んでいる時間が長かったように思えるが、今夜はずっと食べている。
いきものの背中には、血管のようなものが浮き出るようになった。
心臓の鼓動に合わせて、血管が波打つ様子が確認できる。
(血管と呼んでいいのかは分からないが…)
このいきものは精一杯生きている。
日に日に、そんなシーンが増え、なんだか大切さも増している。
こんなにいきものを観察する私を見て、夫は引いている。
が、私は気にしない。
明日はガーベラの苗を買いに行こうと思う。