カオハガン島ツアー②〜ナース的視点でインタビューしてわかった、現地の医療と子育て〜
今日はオスロブに行って来ます、はなです。
今日は、昨日に引き続き、カオハガン島の様子をお伝えします。
看護師的視点を思い出しながら、
島に住んでいる数人の日本人に話を聞いてみました。
こちらで子育てするために、日本からはるばる来た女性
明るい表情のお母さんでした。
赤ちゃんを抱いています。
ん?あの赤ちゃん、オムツしてなくない?
女性「はい、オムツなし育児っていうのをやっています。
最近はこの島にもオムツが入って来たらしいのですが、
未だにしていない赤ちゃんも多いですよ。」
私(メリットありそうだけど、どんなことだろう?)
女性「まだ11ヶ月なんですけど、教えてくれますね。
う○○したいときは「うーん」って言い出すし、
お○○こしたいときは、足をかきはじめます。
まだおしっこは失敗することもありますけど」
私にはもうすぐ3歳になる甥っ子がいます。
未だにオムツが好きらしく、トイレで排泄したがらないらしいです。
女性「オムツをしないとお尻の周りに邪魔なものがないですよね。
股関節がふんばれるから、足腰が強くなるらしいです。
それから、あまり泣かないですね。
お尻になにもないから気持ちがいいんだと思います」
赤ちゃんが病気になったら、どうする?
女性「病気を見てくれるお医者さんみたいな存在の人がいますね。
赤ちゃんの不調な部分を薬を使わずに治すんですよ。
赤ちゃんを抱きかかえて左右非対称の部分があると、
そこを強く押すんです。
赤ちゃんは泣くので結構痛いんだと思いますが、
その後はすっきりしたように泣き止みます。」
(すごー!!!薬使わないんだ!)
島に住んでいる男性の話
男性「ここの人はなんでも知っています。
薬の代わりに木を葉っぱを使うことがあり、
どの草がどの病気に効くかも全部知っています。
あるとき、島の人が、珍しい草を取っていました。
なんに使うか聞くと、豚の病気に使うんだって。
そんなことも知ってるんですよ」
男性「今は病気の人を見る人がいます。
それでも治らない場合は、マクタン(近くの大きい街)の公立の病院にいけば、
ただで治療が受けられます。
数年前にその仕組みを作りました。
ただ、高齢の場合は病院にはいかないですね。
自然の流れに任せるような感じです。
日本ではすぐ病院に行って薬をもらいますよね?
医者が儲かるようにできていますよね。」
『自然の恵みに感謝し、それを受け入れる』
という流れが、ごく当たり前であるようです。
ずばり、日本とこの島の育児の違いとは
女性の夫「この島のいいところは、
『みんなが子供を見てくれる』
ということですね。
日本だと、『お母さん 対 子供』でしょ。
お母さんが休む暇がないじゃないですか。
でもこの島は、周りの人が子供を見てくれる。」
女性「自分の子供がどこに行ったかわからなくて探すことがときどきあります。
探すと、近所の女性たちが見てくれている。
ありがたいですよ。
だいたい女の子は15歳くらいまでに、一通りの子育てはできますね。
ひと家族あたり、5、6人子供がいるのは普通です。」
この後、私は一人で島をぶらぶらしながら現地の人と話をしていました。
現地の人の輪の中にベビーベッドがあり、(写真手前)
その中で日本人の彼女の子供がすやすや寝ていました。
(彼女の姿は近くには見えませんでした)
今の日本ではありえない「もらい乳」
女性「未だにもらい乳というのもあります。
母乳が出るお母さんが他にも何人かいるので、
他のお母さんが自分の子供におっぱいをあげてくれます。
日本では、こんなこと絶対ありえないですよね」
「迷いはありませんでした」
島の男性と結婚したという方にお話を聞きました。
私「こちらで結婚して嫁ぐのに、迷いはありませんでしたか?」
彼女「なかったです!」
笑顔で、即答する彼女。
強い志と、この島が大好きなんだという気持ちが伝わって来ました。
まとめ
「何もないけど豊かな島、カオハガン」
行かなきゃわからない独特の空気がそこにあります。
きっとここに今ある日常は、昔の日本に普通にあったもの。
けれども、文化の発達とともに人々が忘れてしまったもの。
「生きる上で何が必要なのか」
向き合うには最高の場所だと思います。
またゆっくり訪れたい、いや、訪れます!と誓いたいです。
カオハガン島ツアー①はこちらから。